Magic of Pokemon/p92

From Poké Sources
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「ポケモン事件」トンデモ語録
塚原尚人

ポケモン事件の原因をめぐっての議論は、ポケモンで子どもが倒れた!という二ユースが流れたのと同時に起こっている。この種の社会的事件が起きた時の反応としては、いつものことだ。たとえば、酒鬼薔薇事件の時もそうだった。被疑者である少年の人格異常説、脳の傷害説、そして社会的・文化的背景を論じるものまで、ひと通りのパターンの言説がいつものように差し出された。もはやお約束の事態である。

▶|「光」をめぐる狂騒曲

今回のポケモン事件でも、それは同じである。ただし、今回は明らかな身体的異常が見られたからこその事件であり、当初はなぜ子どもたちが倒れたかという医学的な原因を追究する報道が先行したのが特徴だ。
とはいえ、その医学的な原因をめぐる報道すら、時間の経過とともに少しずつ変わっていった。たとえば、朝日新聞は九七年十二月十七日付けの朝刊一面で、今回の事件で倒れた子どもたちの症状は、「光過敏性てんかん」あるいは「光原性てんかん」と呼ばれるものに似ていると報じている。同じ十二月十七日付けの朝刊では、専門家のコメントを載せ、それぞれ「テレビてんかん」ではないか、「集団ヒステリー」ではないかと原因を推測している。ところが、十七日に日本てんかん協会が「光過敏性てんかん」はまれであり、てんかんへの差別や偏見の助長につながらないよう配慮してほしいと訴えたせいか、徐々に「光過敏性てんかん」という言葉は見かけなくなっていくのだ。
代わって出てくるのが厚生省などが使った「光感受性発作」などの言葉だが、これらの説明によると、一過性の症状であれば、たとえ症状が似ていても「光過敏性てんかん」ではないということらしい。しかし、この種の症状名はかなりの数が入り交じって報道されていたことには変わりはない。「光過敏性てんかん」「光原性てんかん」「光感受性発作」「光過敏性発作」「光過敏性諸症状」「光誘発性発作」「光過敏

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