Game Freak/p275

From Poké Sources
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フに彩られた”企画書“だけだ。
『ポケットモンスター』がこれほどまでにヒットした背景にあるのも、ある意味ではメディア・ミツクスといえないこともない。けれど、その根底に流れる志には大きな違いがある。漫画を連載し、テレビアニメを作り、力ードゲームを企画したのは、商売のためだけではなかった。『ポケットモンスター』という作品の寿命--言い換えれば”ポケモン“という不思議な生き物が、一過性のブー厶ではなく、末永く子供たちの友として生き続けていってほしいという、生みの親だからこそ願わずにはいられない感情の表れだったのだ。
ここで具体的な実名を挙げることはしないが、原作となったゲー厶は素晴らしい出来映えで大ヒットもしていながら、それに付随して作られたアニメやコミック、キャラクターグッズの完成度がお粗末だったために、原作のゲー厶そのものの人気までも貶めてしまったという前例が過去にはあった。プロデューサーの石原は、『ポケットモンスタ—』だけは絶対にそういう悪しき前例の二の舞を踏ませたくなかったという。そして、田尻もまた石原とまったく同じ気持ちだった。田尻の「関連商品もプロデュースしたい」という発言は、悪意を持って読めば誤解も生みかねないだろう。ゲー厶だけでは飽き足らず、関連商品の利益まで独り占めする気か、と。
しかし、その解釈は間違っている。
田尻は「核となるゲー厶から拡散してゆくすべてのものに神経を通わせたい」だけなのだ。ゲー厶だけではなく、すべての関連商品に神経--それはつまり”ゲー厶フリークらしさ“--を息づかせたいだけなのだ。

275  第4章  プロとして模索の時代

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