Pokemon Story/p132

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5 ポストプロダクション

田尻は、企画から丸4年かけて、ようやくゲームをまとめてゆくべき方向を見つけることができました。面白いゲームの形というよりも、田尻自身が納得できるゲームの形が見えてきたのです。自分自身も納得できるゲームであるからには、田尻がそれまで胸に秘めてきた、ゲームとはこうあるべきだという思いのすべてが盛り込まれていなければなりません。
その思いとは、ここをこうすればもっと面白いのにとか、ここがこうなっていればプレーヤーはもっと楽しいのにというアイデアのことです。小さなアイデアから大きなアイデアまで、オープニングのビジュアルの見せ方、いつでもセーフできる便利な中断の仕方、キャラクターのバリエーション、主人公(つまりプレーヤー)の設定、ゲーム機の特性を生かしたゲームの性格付け等々。ゲームは、アイデアの集積です。そしてそのアイデアを一つずつつむいでいったものがゲームです。ゲームのこうした作り方は、映画の作り方によく似ています。考え抜かれたカット、シーンを一つずつ繫いで、1本の映画が出来上がります。カット、シーンが無数にあっても、おざなりにしていい個所は1カツト、1シーンたりともありません。無数に

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キャラクターはその作者を超えられない?
「ストーリーまんがの主人公は作家の生き写し」とまんが業界では定説のように言われます。
主人公が暴れん坊で破天荒な性格のまんがを創りたければ、作家も激しい性格の人でなければ無理だということです。言い換えると、作家は自分の性格を越えてキャラクターを創り動かすことはほとんど不可能なのです。作家は通常、まんがの主人公になりきった上でストーリーとセリフを考えます。それゆえに、どうしても作家自身の創造の限界を超えたキャラクターを創
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