Pokemon Story/p131

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第1章  誕生

ずうっと課題になっている『ポケットモンスタ—』を完成させるために一緒に付き合っていきましょうというお互いの気持ちの確認を、そのとき得られたんですね。

石原がクリーチャーズを設立するちょうど同じ年に、ゲームフリークの杉森によれば、田尻はポケモンを完成させようとスタッフに檄を飛ばしました。「1994年の半ば過ぎでしたか、田尻が、そろそろポケモンを本気でやろうって、号令をかけたんですよ」(杉森)
ちょうど、セガ・エンタ—プライゼスのメガドライブ用ソフト『パルスマン』が発売された後の夏でした。田尻の言い方を借りれば、ゲームフリークが作った「明日のためのその5」にあたるゲームでした。入社後2年が過ぎていた森本も、このときのことを覚えています。
「あの1本が出た後、田尻の指示で、かなりの人間がポケモンにかかることになりました。それまでじっくりやってきていたことが、少しずつ形になってきた時期なんです。これは乗せればうまくいくんじやないかということになりました」増田も、「出来上がってくる感じはありましたね」と話しています。社長田尻の号令のもと、1994年秋から、ゲームフリークはポケモン一色に染まってゆきました。

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