Magic of Pokemon/p170

From Poké Sources
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母も子も、メディアに奇妙な免痊をもちはじめた!!
母親たちへのアンケート結果から

宮島理

「ポケモン事件」は制作サイドの技術的問題である。と同時に、子どもたちの情報環境、そして子どもを中心とした家族をめぐる問題をも抱えている。
単純に「ゲームが悪い」「子どもビジネスが悪い」と言っているのではない。あふれかえる情報に対する奇妙な〃免疫〃が、子どもたちに染みついてしまっている、あるいは、かつてはそれを適度に抑制する役割を担ってきた母親たちまでもが、その〃免疫〃を身につけてしまっている、という状況に着目したいのである。
そこで、ファミコン(ファミリーコンピュータ)の登場期(ー九八六年)に小中学生の子育てを体験した現在四十代から五十代を中心に、母親たち(某派遣会社の二十代から五十代のパートの方々を対象)に対して、今回の「ポケモン事件」や子どもたちの情報環境についての緊急アンケートを実施した。四十代から五十代を中心としたのは、情報に対する免疫が親子の区別なく広がりはじめたのが、この時期だと考えられるからだ。
統計資料としては不十分だが、情報環境を中心軸とした母親と子どもの関係や、今どきの子どもたちに対する親たちの不安や戸惑いが、かなりくっきりと描き出されているので、ぜひそれを感じ取っていただきたい(アンケート項目と集計は一七六〜ー七八ページの別表を参照のこと)。

▶| 子どもの環境、母親の不安

ここで重要なのは問四の「『ポケモン』と子どもの情報環境について」の結果である。問四では、ゲームやアニメなど、古くから「害悪」と呼ばれることの多かった子ども向けメディアについて、母親としての不安や期待を聞いてみた。
各世代に共通して見られたのが以下のような至極もっともな意見。
*
「もっとのびのびと子どもを育てられる周囲の理解と環境をつくっていくべきだと思う。社交性がなく、人づきあいができない子どもたちが増えそうで、あまりよいとは

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